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 いくつかの設計事務所とも実際に会うなかで、楽しみながら家づくりができそう、そんなお言葉を頂戴しての家づくりが始まりました。

初めに持参されたのが(今でも大事に保管しています)冊子状に整えられた「新居に関する要望事項」、中身はご夫婦それぞれの好みや想いが詳細に、なにより楽しく書かれてありました。図書館で借りた住宅雑誌の気になる写真はカラーコピーで綴じ込んであります。我が家の平日休日の過ごし方のページは感動すら憶えました。感じの良いご夫婦と天真爛漫なこども達、ましてやこの熱意、成功しないわけがありません。

 設計の仕事は要望を満たすだけではなく、その言葉のむこうにあるだろう深い部分を理解し、提案していく作業です。打ち合わせを重ねるなかで、初めの要望事項もすこしずつ変わっていきます。大事なのは同じ方向を目指していること。信頼をしてもらい多くの部分を任せてもらえたことは設計者冥利につきました。南向きの7.2mのベランダと1.8mの屋根は少々の雨でも家族みんなのシーツが干せます。

九州まで行き産地見学した、この国産材あらわしの力強い木架構が、この家族をずっと見守ってくれることを願っています。

​追記:H.29.12月

最新のQPEX(外皮計算ソフト)であらためて検証するとUA値は0.73。

平成28年基準をクリアするのは当然ですが、真壁のため壁断熱材を85ミリで臨んでいた。仮に大壁の充填断熱120ミリで再計算するとUA値0.67になる。現在の設計スタンスで、樹脂サッシやガラス等を置き換えればHEAT20 G1レベルも視野にはいるかも知れない。設計は9年前になりますが、断熱や日射遮蔽など基本的な考えはずっと変わらないです。

高丘の家

所在地   兵庫県明石市

主要用途  専用住宅

構造規模  木造2階建て

延床面積  110.96㎡(33.56T)

竣工    2010年5月

 

□外部仕上げ 

屋根    ガルバリウム鋼板(外断熱+通気工法)

壁     モルタル+吹き付け(通気工法)

開口部   アルミサッシ(Low-e複層)

□内部仕上げ

床     土佐栂 t=25、蜜蝋ワックス

壁     珪藻土左官塗り

天井    杉挽材 t=4+構造用合板 t=24(特注)

□外構   杉型枠コンクリート打放し

□造園   イロハモミジ、シマトネリコ、他

□断熱材  屋根:ネオマフォーム50+50ミリ

      壁 :高性能GW16k アクリア85ミリ

 

-長期優良住宅-

 

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